一口飲んでほしい本みりん【一子相傳】
お取り寄せ雑誌BRUTUSで紹介されている小笠原味淋醸造さんの本みりん一子相傳。
気になり小笠原味淋醸造さんの工場へお伺いしました。
小笠原味淋醸造さんは三河みりんで有名な愛知県碧南市にあります。創業は大正11(1922)年。
こちらで、ほとんど手作業で丹精込めた本みりんを製造されています。
原料米は100%国産、麹作りは手作業で加熱処理をしていない生詰めのみりんです。
麹作りの48時間はほとんど不眠の作業。事務所が仮眠場所だったこともあるそうです。
そんな小笠原味淋醸造さんの工場で本みりんの一子相傳を購入しました。


こちらにみりん蔵があり、ご夫婦で丹精込めて作られています。
門を入ると工場の横に事務所があり、そちらで購入することができます。
ここでいいのかな…と思いながら、工場で作業をされていた奥様に声をかけると快く対応していただけました。

一子相傳の特徴
1、原料は100%国産米を使用
2、手造り製麹
3、自然オリ仕上げ
4、加熱処理を行わない生詰みりん

たかが味淋と言うなかれ。まずは一口飲んでほしい。
これでも結構苦労はしたつもりです。
不合理かと思われるほど手間をかける造りの過程。これは先祖から連綿と続く小笠原流。
特に何日か続く不眠の作業。最適と思われる国産もち米の確保のむずかしさ。逃げたくなるものばかりだ。でも出来上がりを見るとにっこりしてしまう。また来年も造ろうと思ってしまう。
わたしも味淋馬鹿なのだろうか…一子相傳ラベルより引用
瓶のラベルの文章に少々感動してしまいました。
とても作り手の愛情が感じられるみりんです。
一子相傳を一口、口にすると甘いリキュールのようです。甘くて濃厚ですが後味がとてもすっきりしています。口に残らずスーッと甘さが消えていく感じです。

お酒に強い方は、バニラアイスにみりんをかけると簡単に大人のデザートの出来上がりです。(お酒に弱い方、お子様は召し上がらないでください。)
一子相傳はこってりしすぎずお料理に使うととても上品な味に仕上がります。後味がすっきりなのにとてもコクがあり美味しいです。
お味噌汁にも少量使うととてもおいしくなります。
愛知県では元旦にみりんにお屠蘇を入れて頂く風習があります。
元旦の日に美味しいみりんをお屠蘇で頂き、新年をお祝いできたら良いですね。
一子相傳はアンテナショップなどでも販売されています。
みりんについて
みりんは現在3種類流通しており、本みりん、みりん風調味料、みりんタイプ発酵調味料があります。
本みりんとは、もち米、米麹、焼酎を原料として仕込みをし、熟成したあとにしぼって半年以上、長期間貯蔵熟成させたものです。アルコール度数は約14%あり、お酒です。酒税がかかっています。
本みりんの中にも糖類が添加されて短期間で造られるものがあります。選ぶ時には古式製法で造られている本みりんがおすすめです。
みりん風調味料はアルコール分がほとんど含まれていないためアルコールによる調理効果は期待できません。
みりん発酵調味料は加塩みりんです。塩味調整が必要です。塩が添加されているので酒類になりません。
みりんを変えるだけでお料理の味が変わります。伝統的な方法で作られた本みりんは間違いなく料理を美味しくしてくれる調味料です。
小笠原味淋醸造さんの基本情報
住所:愛知県碧南市弥生町4-21
電話番号:0566-41-0613